誰も知らないものを流行現象に仕掛けていく技は確かに存在する。これはとても起点が大事で、広告のように見えないこと、宣伝のように見えないこと、誰か仕掛け人がいるようにみえないこと、普通の記事・パブリシティ、普通のちょっと新しい意見に見える、ニュース性を持っていることなどで、その辺は山田すぐる「脱広告・超PR」ダイヤモンド社や藤田康人「99.9%成功する仕掛け」かんき出版 に詳しいので興味のある方は読んでくださいまし。ご両人とも仕事でお会いしましたが、成功確率は相当なもので、とても真面目で熱心な方、身近で流行に仕立て上げていくのを見ると、マジシャンのようにも見えます。
そして、この流行とかブームとやらですが、ある時まではジクジクジワジワとあまり派手な動きをしないのですが、ある時からバーンと跳ね上がるティッピングポイントというのが存在します。
例として恒例の(じゃないちゅうに)AKB48を追跡していきます
これは、Google TrendsやInsightを使ったグラフですが、少しわかりにくいですね。ただ、2009年半ば前に一度ポイントがあるのと、ニュース参照数でザワザワしてくるのが2009年後半かなというのがわかります。Google Trendsの検索エリアはあまりアテにはなりませんが、検索してきている場所で特長的なのは、東京都からは意外と少なく、埼玉・栃木・千葉とか東京近郊からのアクセスが多いことがわかります。
それで、これをきめ細かく見ようと、Googleのタイムラインを使うわけですが、「AKB48 」で見てみると面白いグラフになります。
1990年代あたりの山は何かといいますと、メンバーの生年月日入りの記事が多かったからこうなっていまして、メンバーの年齢分布がわかります(笑) これではティピングポイントはわからないので…
2009年から2010年のグラフに拡大します。すると2009年の4月に一つの山があることがわかります。これはメンバーの大島麻衣の卒業ニュースと歌で盛り上がったもので、Yahoo!のトピックスにも掲載されていました。
次にさらに拡大して2009年だけを見ますと、7月の山は研究生のプリクラ流出事件での解雇のニュース、8月の山は武道館公演を前に、7人がインフルエンザで欠席のニュース。
次に2010年のニュース記事は、2月のチームKの解散コンサート、3月のマジすか学園撮影現場での窃盗事件、あと、この頃、強力だった記事が週刊文春の選抜メンバー父親による告発記事だった。
こうやって細かく辿っていくと、「AKB48」の流行現象は、アンダー・マイナス記事の積み重ねによって、逆に盛り上がりをみせてくるのがわかる。文字通り、広告くさくない、宣伝くさくない、話題性のある記事を梃子に伸びてくる様子がわかる。
これは、計算されているものではなく、週刊文春の「女工哀史」記事の中で、秋元康氏は半場あきらめに近い消極的なコメントを残しているのみで、今のようなDIMEや週刊ポストで、コンセプトを堂々と語る力強さがまったくない。
AKB48の流行現象を見ていると、何々を成功したから、という記事よりもこういった否定される記事の後に調べられ、逆に伸びてくるといったものとなっている。さすがに最近はオリコン1位とかいい記事が多いが…
それで、ティッピングポイントだが、2009年にあるはずなので、やはり4月の大島麻衣引退のあたりがそれではないかと思われる。ティッピングポイント後のAKB48叩き記事は、意に反して、宣伝効果に化け、週刊文春の記事後にCM出演が増えてくる。
これは相当、根強いのではないかと感じる。最近では小野恵令奈の引退でまた話題になっているし…
細胞分裂する度に、強くなっているようで…
今まで、ブームの始まりと終わりの儚さをよく体験したが、今回ばかりは少し終わりが見えない。

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